2010年4月入社
京都工芸繊維大学 大学院
機械システム工学専攻
職種開発
私は配電盤の受注生産を行う事業部に所属しています。
配電盤とは工場やビルなどで受電した電気を効率良く安全に構内に供給するための設備です。私は配電盤に収納される遮断器や断路器の開発を担当しています(万一の電気事故の場合に事故箇所の電気を切り離すのが遮断器、通常の点検時に誤って通電しないように回路を切り離すのが断路器です)。
配電盤は決められた寸法の筐体に多様な機器が収納されるため、各機器の性能を作り込むだけでなく、全体として最適なパフォーマンスが発揮できるように設計意図を図面に落とし込むのが難しいところです。そのため、材料力学・熱力学・流体力学などの学生時代に身に着けた基礎知識を機器の構造設計に応用しています。
例えば、高温な周囲環境に耐える必要のある製品を開発したときは、使用する材料が環境温度に耐えられるか一つ一つ調べていきました。コスト面も考慮しなければならず、必要な性能と目標コストのバランスに悩むこともしばしばです。
入社後は開発部門に配属となり、勉強することも多いですが、1年目から担当製品を任されるなど若手にチャンスがある会社だと思います。
また、日新電機には「海外トレーニー制度」という海外のグループ会社で研修を受けられる制度があり、若手社員がグローバルに活躍できる支援をしています。私の場合は3カ月間タイのグループ会社に行きました。
タイに渡るまでは不安もありましたが、現地には日本では体験できないようなことが数多くあり、とても貴重な経験だったと思っています。
覚えたてのタイ語で現地法人のスタッフと四苦八苦しながら議論を繰り返し、なんとか仕事を完了することができたときは大きな達成感を味わいました。今では多くの課題を抱えている世界中の国々のために、日新電機の技術を活かしたより良い製品を提供したいと思っています。
機械系の仕事を志望する一方で、インフラ整備に貢献できる仕事に興味があったことから、就職活動時は視野を広げて会社を探していました。日新電機のことは学内説明会で知ったのですが、機械とは違う分野の会社でも、これまで学んできた機械の知識と入社して新しく学ぶ電気の知識の両方を活用しながら仕事ができることを知り、入社を決意しました。
私は学生時代に機械工学やシステム制御理論、ロボット工学などを中心に学んでいました。入社してからは電気や自社製品についての勉強を始めましたが、学生時代に培った機械全般に関する知識は今でも仕事のベースになっています。そのため今でも昔使っていた機械系科目の教科書をたまに読みながら基礎知識の再確認をして、次へのステップアップを目指しています。
入社後に勉強することも多いので学生時代に培った知識だけで仕事は務まりませんが、昔使っていた機械系科目の教科書をたまに読みながら基礎知識の再確認をしています。
休日は公園へ遊びに行ったりして家族との時間を大切にしています。子供が車好きなのでサーキットへ足を運んだりもします。
気分をリフレッシュさせるためには休日に家で大人しくしているより、どこかへ出掛けて何かをしたほうが良いと思います。
理系の学生の方は学校で使っている教科書を捨てないでください。入社して技術職になったときは、昔使っていた教科書が基礎知識の確認に一番役に立ちます。
加えて、学ぼうとする姿勢を大事にしてください。社会人になると何かを学ぶにしても成果が求められますし、時間もありません。社会人になってから学べることも多いのですが、学生のうちに何かを真剣に学ぶこと、または効率的な学び方を身に付けておけば後々大いに役立ちます。
就職活動は大変だと思いますが、いろんな企業に実際に足を運んで、しっかりと調べた上で企業選びをするようにしてください。
※本インタビュー記事は取材当時のものです。